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F3Hは、アメリカ合衆国のマクドネル社が開発した艦上ジェット戦闘機。愛称はデーモン(Demon)、1951年初飛行。アメリカ海軍における艦上全天候戦闘機として、1950年代から1960年代にかけて運用された。 == 概要 == ジェットエンジン単発の機体であり、主翼は低翼配置の後退翼である。主翼後縁の後退角は前縁に比べて小さく、またアスペクト比も小さく、クリップトデルタ翼の先駆と言える。エアインテークは機体前部、コックピット脇にある。搭載スペースの乏しい航空母艦に搭載するため、他の艦載機同様、主翼外側は上方に折りたたむことができた。尾翼は排気口より後ろのブーム上に配置されている。 後のF4Hはこの機体の主要構成を受け継いでいる。しかし、初期には「醜いアヒルの子」とまで呼ばれたややスマートさに欠けるF4Hと異なり、機体が小柄な分、F3Hはあたかもチョウゲンボウなどの小型猛禽類を思わせる精悍なシルエットを持っていた。 武装は、20mm機関砲や爆弾・ロケットのほか、レーダー誘導のスパロー空対空ミサイルを搭載していた。 初期の機体で事故が相次いだため、F3Hには悪評がつきまとった。ただし、事故の原因は主に搭載していたJ40エンジンの不具合による物で、J71エンジンの換装後は安定した性能を発揮している。 また、F3Hの経験は後の傑作機F-4 ファントムIIの基礎として生かされることとなった。亜音速機であった本機のおおまかな機体構成は後継の超音速戦闘機F-4 ファントムIIにも受け継がれ、大きな成功を収めている。F3H自身も500機以上が生産され、最大時には11個飛行隊がF3Hを装備した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「F3H (航空機)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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